目が覚めてからしばらくしてはボ〜〜っとしていました。
腰の下には汚れよけのバスタオルや 凸凹がついた指圧クッションの様なシートが敷かれ、もっこもこになっていました。
完全に麻酔が抜けきっていないので、体が言う事を聞いてくれなくてムズかゆい感じです。
お布団なんかペラペラなのに、その重みで足の甲が180度開いてしまって上に向いてくれません。
普段ならちょいっと足を動かして治せるのに、無理やりひねられてる感覚でとっても気持ちが悪く
ナースコールで何度体位を戻してもらったか分かりません。(^-^;
麻酔が切れると、体を動かすたびに下腹部に激痛が走り始めました。
さすがに耐え切れなくなってナースコールすると、
「痛み止めには「筋肉注射」と「座薬」があるけれど、一番最初だけは子宮収縮に影響が無い
筋肉注射の方にしますね」といわれ、
ぷすっ
ん!?下手すりゃ腹痛よりもこっちの方が痛いかも(爆)
今まで痛い、苦しいをほとんど口に出さなかった私でも
「っ!・………〜〜〜けっこうキますね(^-^;」
というと、「さすがのぽかさんでも痛いとおっしゃいましたね」と言われました。
次からは
絶対座薬にしよう…と心に決めた瞬間でした(笑)
訴えれば痛み止めで楽にしてもらえるので、今までの状態に比べればなんて幸せ!
数ヶ月ぶりの上向きの姿勢ができる事にもちょっと感激…上向いても呼吸できる〜!
点滴も無いからほてりも、呼吸困難もない!!
痛みが走らないようにじっとさえしてれば、あぁ、なんて快適なんだ〜!!
普通ならば手術の次の日から尿道に入っている管を抜くのですが、夕方オペだった私は普通よりも
1日ずつ術後の過程が遅れていきました。
8月18日(日)…出産後3日目
朝ご飯の後、ベッドでテレビを見ていると「こんにちは赤ちゃん」が流れ始めました。
『今頃2人はどうしてるんだろう…』
動けない私の代わりにぱたやんがNICUへ入って撮ってきてくれた2人の写真を握り締めながら
聞いているうちに自然と涙がでてきました。
「早く動けるようになって会いに行きたい…」
ついに尿管が抜かれてリハビリがスタートしました。
焦る気持ちもあり、張り切って立とうとしましたが、ベッド上で体を起こしただけで呼吸ができなくなってしまいました。
たまらなくなってベッドに戻ること数回…あぁ情けない…。
8月19日(日)…出産後4日目
車椅子にのってNICUへ2人に会いに行きました。
時間をかけて起き上がれるようにはなったものの、ぱたやんが支える車椅子に乗せてもらい
さぁいくぞ!と車椅子が動き始めると、そのGだけでも呼吸困難に…(^_^;
力なく手を振って消え入る声で「と、とまってぇぇぇ…」
な、情けない…
ゆ〜〜〜〜っくりNICUに到着して、手の消毒だけで体力を使いきってしまった私は
その先も車付きの丸椅子(車椅子ではない)に乗って背中を押してもらってやっとこ2人のところへ到着しました。
息も絶え絶えに保育器にもたれかかる私に
NICUの人にも「お母さんヨレヨレやね。大丈夫?(^_^;」と言われちゃいました。
いや、正直 かなりやばかったです。(笑)
でも、でも、会いたかったんだもん〜〜〜!!
あかちゃんは生まれた直後に体重が減るものだとは知っていましたが、
それぞれ1800gと1900gにまで体重が落ちててちょっとびっくりしました。
ちいちゃい心電図らしきものや管がついていて、弱々しくて細い赤ちゃん達…1回につき、まだ15mlしか
ミルクを飲めません。
おっかなびっくり保育器の扉を開けて、そのちっちゃな手をさわりました。
「よく頑張ってるね。お母さんも頑張るからね。」と声をかけました。
分かってくれたのか、かすかに指が動いた気がしました。
もっと一緒にいたかったけれど、すぐに眩暈がはじまり自分の体を支えきれなくなったので
ほんの少しの時間だけでNICUを後にしました。
8月20日(火)…出産後5日目
鼻に通っていた酸素の管が抜けました!
この日、初めて抱っこしました。
もちろん首がすわってないのでふにゃふにゃ、ぐにゃぐにゃ…(笑)
ぱたやんと受け渡ししようにもどこをどう持っていいのかわからず、2人で固まったまま
近くに居るスタッフに助けを求めちゃいました(^^;だって落としそうで怖かったんだもん。
8月21日(水)…出産後6日目
ぱたやんが役所に2人の出生届を出してきてくれました。
みぃちゃんの方は妊娠初期の段階で決定していました。
二人目の名前がなかなか決まらず、結局ぱたやんが私の名前から一文字ずつとって名前をつけてくれました。
分かりやすかったらしくて、役所でも何度も「お母さんからとられたんですね」と言われたそうです。(笑)
この日、2人が奥のNICU(集中治療室)からもう一段階先のGCU(継続治療室)へ移動しました。
そして、初めてミルクをあげました。途中で何度も眠りこけちゃってなかなかのんでくれません。
こんなので大丈夫かな…(^-^;
8月22日(木)…出産後7日目
保育器から普通の赤ちゃんがつかっているようなコット(プラスチック製のベッド)に代わりました。
↓こんなベッドです
ベビーモニターも下に敷くシート状になったので、手足にももう何もチューブもコードもついていません!
昨日のミルクに引き続き、初めてのオムツ替え(笑)なんてちっちゃなオムツなんだろう〜!
足も片手で簡単にもてるほど細い〜〜!
やっぱりおっかなびっくりお世話してました。
8月23日(金)…出産後8日目
明日退院できるかどうかの診察がありました。
体重を量ると47kg。とっくにもどっていました。(^-^;筋力が落ちてるのもあるんだろうな〜。
キズの治りも、子宮の戻りも順調。ストレート退院OKです!
8月24日(土)…出産後9日目
ついに私だけ退院する日がやってきました。
2人のお世話をしてから退院しようとNICUに行くと、廊下に見たことのある人影が…
おばと従姉妹がNICUの中を覗き込むように立っていたのです!
その従姉妹も双子で、もちろんおばも双子ママ(笑)
しかも 来ていた従姉妹は山口にお嫁に行った方だったので、まさか来るとは思いもしませんでした。
2人の見分けがつかないぱたやんは、ずっと実家にいる方だと思っていたらしいです(笑)
この日は親も呼ばなかったので、おもわぬお客様にびっくり!!とても嬉しかったです。
その夜、ぱたやんがご褒美にと レストランへ食事に連れて行ってくれました。
そこでは 誕生日の人が居ると ピアノでハッピーバースディの歌を弾いてくれるのですが、その日もそのメロディーが流れてきました。
その時 ぱたやんが小さな声で歌い出し、最後に
「ハッピーバースディ ディア みぃ・とも〜♪」と2人の名前を入れてくれたのです!
その瞬間、2人が無事生まれて嬉しかった事、入院生活のとても辛かった日々、
主人・親戚のみんなにいっぱい支えてもらった事、たくさんの事が頭をかけめぐり
大粒の涙が次々と溢れて…
「あなたが居なかったら耐えられなかったよ〜ありがとう〜〜!」と声を出して泣いてしまいました。
ぱたやんは急に泣き出した私を見て驚いていたようです(^-^*;
今まで何の気なしに歌い、聴いていたこの歌が一生忘れられない歌になりました。
誕生するってこんなに素晴らしいことなんだって初めてわかった気がします。
みぃちゃん、ともちゃん、私達のところに産まれて来てくれて 本当にありがとう。
ぱたやんと2人でずっと待ってたんだよ。やっと会えたね。
まだまだお世話が下手っぴな親だけど、これからもよろしくね。